台湾音楽紹介一発目、誰を紹介しようかな〜と悩みに悩んで
やっぱり一番に持ってきたかったのは彼ら、落日飛車でした。
私が初めて彼らに出会ったのは2018年のこと。
台湾人の音楽好き仲間が教えてくれたStreetVoice(台湾のインディーズストリーミングapp)
にハマってさまよっているところに、
当時発売されたばかりのアルバム「Cassa Nova」が流れてきたのがファーストコンタクトだったのでした。
落日飛車のここが好き。
基本的にはベーシックなロックンロールとシティポップですイエイ。
そこにふりかけられるブルース、ファンクなどのスパイス的要素、そのバランスとセンスの良さが落日飛車の特徴だと思っています。
そして私は彼らの音楽の音の奥行き、音の広がりが非常に好きです。
聞くと快楽物質がドバッと出ます。
出したい人はすぐに聞いてください。
メンバー
(左から) 弘禮(ベース) 浩庭(サックス) 尊龍(ドラム) 國國(ボーカル、ギター) 小干(キーボード) +鳥人(パーカッション、電子ドラム)
まず見てほしいのがこのセンス!今回はバリバリ90年代のアイテムでキメてきています。
國國がはめているのはカシオのデータバンク。最高に好き。
さて今回のアーティスト写真にパーカッションの鳥人は登場していませんが、過去のアーティスト写真も誰かしら抜けた状態の5人で撮られています。
アー写自体を「メンバーが撮影している」と言うシチュエーションなのかな?
この辺のビジュアルテーマや私が激推しするグッズデザインのディレクションについてはぜひいつか機会があるならば聞いてみたいものです。
あ、件の鳥人はあまり顔を見せたがらないのか、ライブなどでも帽子を目深に被ってたりすることが多め。
来歴
-2009年
ボーカル國國を中心に大本となるバンドが結成される
-2010年
バンド名を落日飛車Sunset Rollercoasterと命名
-2011年
ファーストアルバム「Bossa Nova」リリース
SUMMER SONIC2011に出演
-2015年
EP「Jinji Kikko」リリース
-2018年
アルバム「Cassa Nova」リリース
シャムキャッツとのスプリット7inchをリリース
-2019年
EP「VANILLA VILLA」リリース
任賢齊「我是一隻魚」をカバー
「Cassa Nova」収録のSlow/OrientalのMVが金曲獎の最佳音樂錄影帶獎を受賞
FujiRockFestival’19に出演
結成当時はJustice(フランスの2人組エレクトロニクスグループ)のようなイメージを持っていた國國。
しかしその後メンバーが集まるにつれ、バンドやりたいぜ!と言う気持ちにシフトしていったそうです。
2011年のファーストアルバムリリース後、特に目立った活動をしなかった落日飛車ですが、
國國が兵役を免除されたことにより、これからバンドで食っていくのか?どうする?
という人生の岐路に立ち、音楽を仕事にすることを選んだと言うわけ。
ここで音楽を辞めずにいてくれて本当にありがとうと言いたい…!
「Bossa Nova」リリース後に大きな反響はみられなかったものの、
「Jinji Kikko」リリース後の2016年にはアメリカ、中国、日本、韓国、タイやインドネシアでもライブを行い、各公演チケットの売れ行きは好調かつ観客もめちゃくちゃに盛り上がりました。
そして2019年秋にはフジロックへの出演、台北國際會議中心(TICC)での初ライブも行った落日飛車。
台湾はもちろんアジア各国での人気はどんどん高まってきています。
ちなみにライブや映画などが好評を博すことを中国語で「叫好(又)叫座」と言うそう。
なんだか歓声が上がって沸き立っている様子が現れてて面白い言い方。
EBI的ポイント
- バンド名を「落日飛車Sunset Rollercoaster」と名付けたのは、アーティスト写真を撮影していた際のMacのPhotoBoothのエフェクト「Rollercoaster」「Sunset」から。
「落日飛車」と言うバンド名は彼らの音楽の世界観がとてもうまーく表現されていると思うのですが、こんなところに由来があったことに驚き。 - 國國が兵役を免除されたのは視力が悪かったため。
その数字1300度と言うことだが、これはメガネのレンズの厚さのこと。
余談だが台湾で視力どれくらい?と聞くと、このレンズの厚さで答える人がいます。
最初はなんの数字かさっぱり分からず「なんだか分からんけどめっちゃ視力良さそうじゃないか」と思っていました。
が、逆です。これは数字が大きければ大きいほど悪いです。 - 2011年SUMMER SONICに出演した際はメンバー3人の超初期体制。
- 2018年には日本のバンド、シャムキャッツの曲を日本語でカバー。少したどたどしい日本語が雰囲気に合っていて良し。
- CD、EPのデザインワークやグッズのデザインがセンス抜群!オフィシャルサイトからも購入可能。
EBI的レコメンド
それでは、落日飛車の「最初にこれ聞いときゃ雰囲気掴めるよ!」なMVをいくつかご紹介します。

『「落日飛車」と言ったらこの曲』感あるけど、MVがまた格別のうさんくささで最高に好き。

くすんだ色、淡い色、そしてみずみずしい光。
ぜひちょっと良いヘッドフォンで聴きながら見ることをオススメします。

映像も音質も抜群に良く、目の前で聞いているような臨場感に感動!
『中国語の歌はカラオケパブ のイメージをぶっ壊した落日飛車』
今では「台湾のインディーズシーン魅力的すぎる」と思っている私EBIですが、最初は
「中国語の歌」=「歐陽菲菲などカラオケパブ界隈イメージ」
に結びつけてしまっていたため、お酒の場で歌うために聞くもの、そして中国語を勉強し始めてからは中国語を勉強する為に聞くためのものと考えていました。
※ちなみに私はカラオケパブも歐陽菲菲も大好きです
落日飛車は私に台湾音楽の新しい見方を与えてくれたバンド。
英語で歌われているから、余計なことを考えないで素直に音楽に対峙できたのかな。
なので台湾の音楽に対して言葉の点で一歩踏み留まっている人にも、彼らの音楽からなr入りやすいのではないかと考えています。
2020年現在は新型コロナウイルスの影響で難しくなってしまいましたが、日本公演も定期的に行なっているのでぜひライブにも足を運んでみてくださいね。
落日飛車の最新情報はSNSをCheck
参照: 紅到國外的台灣樂團落日飛車,屬於這個世代、也屬於台北的迷幻音樂(marie claire) 飄洋過海來拼酒,專訪落日飛車:前進世界頂尖的競技場(BIOS monthly)